ごあいさつ
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ごあいさつ
私たちは、障がいや病気・子どもの有無・性別や国籍の垣根を越え、誰もがそれぞれの幸せを追求できる社会を目指し、2025年4月3日にソーシャルサードスペース株式会社ランドネを設立しました。
社名であるランドネとは、フランス語で「散策の道」を意味します。
鷲田清一の著書「『聴く』ことの力-臨床哲学試論」では、目的地に最短距離で進む「方法の道」に対し、風景に寄り添い、偶然や出会いを受け入れながら進む「ランドネの道」について紹介されています。
『ミッシェル・セールの『五感』という書物のなかに、目的地に向かって最短の道をとる方法-methodという単語はギリシャ語の「道に沿って」ということばに由来する-に対して、ランドネ(遊歩道)、つまり散策の道、回遊の道を対置している。
方法的な直線の道は、鉄道やハイウエイのような平原を掘り起こし、山や谷を突き抜けて最短距離で進む。そのあとをこんどは機関車が、自動車が、騒音や排気をまき散らしていく。これに対してランドネの道は、風景と折りあいをつけながら、ときに風景のその襞の中に紛れ込んだり、社を迂回したり、別の道に通じたりして、うねうね進んでいく。この「長く、曲がりくねった、ぎざぎざした雑多な」ランドネの道で、ひとは寡黙なものにふれる。思いがけないものと遭う。用がないものにも目を向ける。じぶんが方法の道の上にいればぜったいふれられないものに、ふれるのである。ホスピタリティの道は、おそらく適当に休みながら、できればいっしょに休みながら、道草もして、うねうね進むしかないのだろう。が、その過程こそが大事なのだろうとおもう。この過程をともにすること、なんの目的もなくいっしょにぶらぶら歩くこと、このぶらぶら歩きがもつ意味を、その途すがら考えつめること、そこに臨床哲学の道があるようにおもう。』
私たちの人生も、できることならば計画通りに進みたかったけれど、道に迷ったり立ち止まったり回り道の連続でした。振り返ればその中にこそ大きな出会いや人生の気づきや学びがありました。効率や生産性だけでは計り知れない、意味の見えにくい時間や偶然の縁を通してじんわりと感じる人生の深い味わいを大切にしたい。そして、この「ランドネの道」を必要としている誰かと一緒に歩める会社でありたいと願っています。
ソーシャルサードスペースとして地域の拠点となり、それぞれの弱さを持ち寄り孤立せずにいられるコミュニティづくりのための活動を行ってまいります。
ソーシャルサードスペース ランドネ
代表取締役 下郡竜太郎
スタッフ一同
